【避暑地の散歩道】室生犀星文学碑&俑人の像

金沢市生まれの詩人・小説家、室生犀星(むろおさいせい)は、昭和6年から亡くなる前年(昭和37年)まで毎夏を軽井沢の別荘(現・室生犀星記念館)で過ごしています。『かげろふの日記遺文』(昭和34年)で野間文芸賞を受賞した記念に自ら建立したのが矢ヶ崎川畔の室生犀星文学碑です。文学碑の傍らには俑人(ようじん)の像が立っています。

俑人の像の下には犀星が眠っている

野間文芸賞の賞金100万円の使い道を室生犀星は、
「軽井沢に室生犀星文学碑を建立、室生とみ子遺稿・発句集の出版、新人の詩人のために室生犀星詩人賞の設定」
と発表。

こうして別荘に近い矢ヶ崎川畔に室生犀星文学碑が完成します(昭和三十五年十月十八日=碑文)。
俑人の像は昭和12年、満州国旅行の帰途、京城(現・ソウル)で買い求めた一対の石像。
俑とは、墳墓に副葬された人形のこと。
東京の自宅の庭にあったものを軽井沢に移転。文学碑完成当初、俑人は一体で、俑人の下に犀星の妻・室生とみ子の遺骨の一部が白磁の壺に入れられ、収められました。
文学碑完成の2年後、犀星も肺がんのため妻・とみ子の後を追うように死去。
自宅の庭からもう一体の俑人が、ここに運ばれ、犀星の遺骨も納められています。

ちなみに文学碑に刻まれているのは、詩集『鶴』巻頭詩「切なき思ひぞ知る」。

我は張りつめたる氷を愛す
斯る切なき思ひを愛す
我はそれらの輝けるを見たり
斯る花にあらざる花を愛す
我は氷の奥にあるものに同感す
我はつねに狭小なる人生に住めり
その人生の荒涼の中に呻吟せり
さればこそ張りつめたる氷を愛す

避暑地・軽井沢の散歩道としてはメインストリートのはずれの二手橋から矢ヶ崎川の川沿いに上流へと歩くのがおすすめです。

室生犀星文学碑
 

室生犀星文学碑&俑人の像 DATA

名称 室生犀星文学碑&俑人の像/むろおさいせいぶんがくひ・ようじんのぞう
所在地 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢
電車・バスで JR北陸新幹線・しなの鉄道軽井沢駅北口から草軽交通バス草津行、または、旧軽井沢銀座シャトルバスで7分、旧軽井沢下車、徒歩10分
ドライブで 上信越自動車道碓氷軽井沢ICから30分
駐車場 なし
問い合わせ 軽井沢町観光経済課TEL:0267-45-8579/FAX:0267-45-8579

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